| ① 大きさ | まずµm(マイクロメートル)のケタ感。ジアルジア(約10µm)とミクロフィラリア(約300µm)では30倍違う |
|---|---|
| ② 形 | 球形?楕円?レモン形?「袋」に入っている? |
| ③ 殻 | 厚くてデコボコ(回虫)か、薄くてツルッ(鉤虫)か |
| ④ 中身 | つぶつぶの細胞のかたまりか、幼虫・六鉤幼虫(ろっこうようちゅう=6本のカギをもつ条虫の子)が入っているか |
※ 写真の倍率はカードごとに違うので、写真同士で大きさ比べはできません。大きさは数値(µm)で覚えましょう。
ほぼ球形で殻が厚く、表面にゴルフボールのような細かいデコボコ。中身は暗い1つのかたまり。
国試メモ:人獣共通(トキソカラ症=幼虫移行症)。子犬は胎盤感染もする。
見た目は犬回虫そっくりで、ひと回り小さい。写真だけでの区別はプロでも慎重になるレベル。
国試メモ:子猫への感染は乳汁感染が主体(犬回虫と違い胎盤感染はしない)。
楕円形で殻がうすくツルッとしている。中に分裂した細胞のつぶつぶ(桑実胚)が見えるのが決め手。
国試メモ:経口・経皮・乳汁と感染経路が多彩。小腸で吸血するので子犬の貧血の原因に。
レモン形(樽形)で、両端に無色の栓。この栓が見えたら鞭虫で決まり。いちばん見分けやすい卵。
国試メモ:寄生部位は大腸(盲腸)。写真の下の大きい方が犬鞭虫、上はヒトの鞭虫。
写真: CDC / パブリックドメイン
卵が1個ずつではなく「袋」にまとめて入っているのが最大の特徴。袋の中に卵が数個〜30個ほど。
国試メモ:中間宿主はノミ。肛門周囲を動くゴマ粒状の片節も診断の手がかり。人(特に小児)にも感染する。
回虫よりずっと小さい球形。厚い殻(強拡大では放射状のスジが見える)の中に六鉤幼虫が入っている。
国試メモ:エキノコッカス(多包条虫)の卵と形では区別できない——これが頻出ポイント。猫条虫の中間宿主はネズミ。
小さな球形。オーシストはこの大きさが基本で、下のシストイソスポラ(約40×30µm)とは4倍近い差がある。写真は糞便浮遊法で見たところ。同じくらいの大きさのジアルジアのシストは楕円なので、形で見分ける。
国試メモ:ネコ科動物が唯一の終宿主(同時に中間宿主にもなる)。ただし、より重要な感染経路はシストをもつ動物の肉を食べること。人獣共通感染症。
写真: CDC/DPDx / パブリックドメイン(Source: CDC)
きれいな楕円形のカプセル。写真は胞子形成が進み、中に丸い袋(スポロシスト)が2個見える状態。オーシストとしては大きいほうで、トキソプラズマのオーシスト(約10〜12µm)の4倍近くある。
国試メモ:子犬・子猫の下痢の原因。犬と猫で寄生する種が違う(相互にはうつらない)。
このずかんで最小クラス。小さな楕円で、倍率を上げないと見落とす。写真はヨード染色で色がついた状態。
国試メモ:栄養体は洋ナシ形で下痢便に出る。人獣共通感染症として扱われる。検出には硫酸亜鉛遠心浮遊法が有効。
これだけ糞便(うんち)ではなく血液から見つかる。血液塗抹で赤血球の間をぬう細長いヘビ状の虫体。
国試メモ:中間宿主は蚊。予防薬投与前の検査が大事(ミクロフィラリア陽性犬への急な駆虫はショックの危険)。
| 寄生虫 | 大きさの目安 | ここで見分ける |
|---|---|---|
| 犬回虫 | 約75〜90µm | 球形・厚い殻・表面デコボコ(ゴルフボール) |
| 猫回虫 | 約65〜75µm | 犬回虫そっくりでひと回り小さい |
| 犬鉤虫 | 約60×40µm | 薄い殻・中に分裂した細胞のつぶつぶ |
| 犬鞭虫 | 約80×40µm | レモン形・両端に栓 |
| 瓜実条虫 | 卵嚢 約100〜200µm | 卵が「袋」入り(卵嚢) |
| テニア属(条虫) | 約30〜40µm | 小さい球形・中に六鉤幼虫。エキノコッカス(多包条虫)卵と区別不能 |
| トキソプラズマ | オーシスト 約10〜12µm | 球形。オーシストはこの大きさが基本。猫の便に出る |
| シストイソスポラ | 約40×30µm | 楕円のカプセル(オーシスト) |
| ジアルジア | シスト 約10×8µm | 最小クラス。栄養体は洋ナシ形 |
| 犬糸状虫 | ミクロフィラリア 約300µm | 血液中の細長い虫体(糞便ではない) |
※ 大きさ・見え方は検体の状態や検査法で変わります。数値は代表的な目安です。回虫では、殻の表面がなめらかな近縁種(犬小回虫 Toxascaris leonina)もいます。
瓜実条虫の中間宿主はどれか。
本ページの一部の写真は、米国疾病予防管理センター(CDC)の DPDx(Laboratory Identification of Parasites of Public Health Concern)で公開されている資料です(Source: CDC)。これらの資料は CDC のウェブサイトで無償で入手できます。本サイトにおける CDC 資料の利用および CDC サイトへのリンクは、CDC・ATSDR・米国保健福祉省(HHS)または米国政府が、当サイト・みむら動物病院/anicolors・その製品・サービスを推奨することを意味するものではありません。